連絡先 電話:03-5987-2967・FAX:03-5687-1832
トピックス

平和

原水禁世界大会報告(5)

世界大会に参加しての感想

  北多摩第3支部 井の頭保育園分会 
斉藤 由利名

 この度は原水爆禁止世界大会に行かせて下さってありがとうございます。

 広島には修学旅行などで行ったことがありますが、私自身戦争の話しがとても苦手なので、今まではできるだけさけて通ってきました。しかし、今回このような機会をあたえてもらえるということだったので、きちんと目を向けて、実際に起こったことを知ろうと思いました。そう感じた動機としては、3.11の大地震以降大きな問題になっている原子力発電のことがあります。放射線が人体へどのように影響するのか、原発問題を自分自身がどう受け止めて今後どう行動していくのかを考えるきっかけになるのではないかと思ったのです。

私がこの3日間の中で一番印象に残っているのは、被爆者の方々のお話しです。それはとてもリアルで悲惨で、私の今までの経験の中ではとても想像もつかないようなお話しでした。
原爆が落とされたところには、沢山の子ども達がいたということを知り、胸がとても痛みました。当時は、本来学校へ行って勉強をするはずの子ども達が「お国のために」と借りだされて作業をさせられていました。そこに落とされた原子力爆弾によって沢山の若い命も失われてしまったのです。その時の状況を被爆者の方々から聞き、思わず目を閉じて耳をふさいでしまいたくなるほど辛い内容でした。
「人が人として死ねなかった」「生き残ってしまったことを悔いて死ねることをいつも考えていた」「思い出したくもない地獄」「今でも放射能に苦しめられている」これらは、被爆者の方々の言葉です。そして、口をそろえて「私が生きているうちにこの世から原発がなくなることが一番の願いです」と言います。被爆者の方のその言葉には、とても重みがありました。

放射線の話しも聞きました。空いた時間では資料館へ行き現実を目の当たりにしました。
原爆では一瞬にして焼かれて肌がただれ落ちます。資料館にあった写真の中の、お腹に抱えていた焼け焦げた弁当箱や、目も鼻もわからないような被爆者の方の顔の写真は今でも目に焼き付いています。
外見ではわからなくても、ブラブラ病や、何度も続く流産、子を産むことへの恐怖、癌など様々な形で心身に影響することがわかりました。

また、福島から大会に参加しに来ている方の話も衝撃的でした。避難している福島の高校生は「故郷に帰りたい」「こんな思いをするのは私たちで最後にしてほしい」と叫びました。福島の保育園で働いている人の話しでは、子どもが自然物に簡単に触れることができなかったり、プールにはいることでさえ許可が必要になっていたり、退園して地方に行く子どもも多く経営も大変になっている現状を教えて下さいました。

 今もなお、放射線によって苦しんでいる人が沢山います。原発の再稼働はなんとしても止めなければならないと強く感じました。

また、今回原水禁世界大会に参加させてもらったことで、様々な話を聞き、動く分科会ではリアルを目の当たりにし、多くのことを学ぶことができました。このことをしっかりと伝えていく事が私にできることだと感じました。大変貴重な体験ができた3日間でした。

▲ このページの先頭にもどる