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平和

原水禁世界大会報告(6)

原水爆禁止2012年世界大会に参加して

北多摩第3支部  井の頭保育園分会 
柄 奈穂子

 私の祖父母が広島に住んでいることもあり、小さいころからなんとなくではありましたが話を聞いたり、原爆ドーム、平和資料館にも何度か行ったりと自分の中で“広島原爆”は遠い存在ではありませんでした。しかし、核兵器は恐ろしいもの、あってはならない、と思いはあっても特に活動はしてきていませんでした。今回、活動している方たち、被爆された方たち、などたくさんのお話を聞いて、実際に見て、触れて、感じてこられたらと学んでこられたらと思い参加しました。
 初めて世界大会に参加しました。閉会総会時点では7200人ほどの参加がありました。世界各国からこんなにも集まり一人ひとりが核について、平和について考えているのだと思うと驚きがありました。
 分科会は「碑めぐり・遺跡めぐり・被爆の実相学習会」に参加しました。爆心地から文化通り、平和通り、町なかを歩いて行き、数々の慰霊碑や残された貴重な遺跡をめぐりました。その後、当時の話をお二人の方から聞きました。この分科会に参加して改めて知ったのが多くの子どもが犠牲になったことでした。この戦争で原爆で多くの方が犠牲になりました。その中にお話もされていた学徒動員の方たちがいます。今でいう中学1、2年生の学生たちが空襲に備えて建物を壊す作業をしていて被爆しました。その方たちの慰霊碑がいくつも公園の周りにありました。その多さに驚きました。お話して下さった方もちょうど同じぐらいの年でたまたま建物の中にいて、生き残ることが出来たそうです。友だち、知っている周りの人たちが一瞬にして亡くなり、自分だけ生きていることを責めた時もあった、生き残った後も被爆の症状は続いたと67年が経った今も終わっていないことを改めて感じました。
 昨年、3月11日に東日本大震災があり、原発事故も起こりました。この世界大会でもたくさんの方から脱原発の活動報告や訴え、生の声を聞くことが出来ました。その中でも保育園の実態のお話は衝撃的でした。「子どもたちも放射能により、お花や木の実など拾うことが出来ない、触ることが出来ない、捕まえてきたザリガニを飼うことが出来ない、親の承諾を受けるのでプールに入れる子と入れない子がいる。今までなかった制限のある中で子どもも大人も暮らしている」。放射能によってなくても良い差が生まれることを改めて感じました。また、「故郷に帰りたい。嘘か本当かの情報に左右されながら生活している」その声も印象的でした。今も続いている放射能問題。自分たちに何が出来るのか改めて考える機会となりました。
 今回、この大会で被爆者の方や被災地の方の生の声をたくさん聞くことが出来ました。本当に貴重な時でした。被爆者の方の生の声を伺うことが出来るのは先限られてくることと思います。若い世代がお話を聞いて受け継いでいくことはとても大事な役割だと参加して思いました。自分に何が出来るのか。まず、この大会で聞いた被爆者の方、被災地の方のお話を伝え、広げて行きたいと思います。

とても貴重な三日間でした。この大会に参加させていただいて、送り出していただいてありがとうございました。また、折り鶴を折って下さりありがとうございました。
 式の前日には原爆の子の像の横にある、折り鶴ブースからあふれるほどのたくさんの折り鶴が供えられていました。
 

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